4月のはじめ、山伏峠からの帰りに落車して右手首を骨折。
全治3ヶ月~半年を宣告され、GW中もキラキラのTLを指をくわえながら見ていました。
が!リハビリと同時並行でちょいちょい自転車にまたがっていると、日が経つにつれて、体重をかけた時の手首の痛みがなくなってきていることに気づきました。
ということでリハビリライド+去年のリベンジ(途中から雨に降られた)として、羽田・川崎夜景ライドを計画。等々力から出発して多摩川沿いに川崎へ。浮島や千鳥町の方に移動し一晩かけて夜景をまわろうという計画。途中、地下通路を通って夜景スポットとして有名な東扇島にわたります。その後は羽田で日の出を見て、また多摩サイという流れ。
「ほんとうならGWに行けるはずだったのにな。俺みたいに落車に慣れないとだめだよ?」
また、3月にあった坂ツアーの主催者でもあるパンダが今回も参加。この人は川崎や多摩川がホームグラウンドなので強制的に参加が決定しました。ちなみに、断っても深夜家凸インターホンします。
いよいよ当日。
夕方に病院のリハビリに行って、夕飯を食べてから出発。夜なので最寄りからは輪行で行きます。
心配していた天気は、雨雲レーダーを見る限りなんとか大丈夫そう。
時刻は午後11時を回っていましたが、金曜ということもあり割と混んでいました。11時半ごろに武蔵新城に到着。ここからすぐの等々力競技場をかすめて、多摩川サイクリングロードに乗ります。
と、輪行解除していざ走り出そうとしたところで、パンダがおもむろに口を開きました。
Yahoo!やWeather News、googleなどの天気予報を見ても川崎周辺の天気は曇りとなっており、雨雲レーダーも大丈夫そうですが、確かに既に霧雨状態…..。一体どうなってんだこれ。てかまた雨に降られんのかよ。
「まあ走っているうちにやむでしょ」と多摩サイを走っていると、段々と顔に当たる雨粒が大きくなってきました。
そんなこんなで川崎駅に到着。ただしラゾーナ側に出てしまったので、駅周辺で「あっちじゃね?」「いやこっちだよ」と迷う羽目に。なんとか川崎駅東口方面に出ると下のルートの通り、砂子一丁目あたりから走り始めます。(ただ、夜の川崎駅東口の繁華街は治安ヤバいので、できれば避けた方がいいです)
川崎大師を過ぎると大きな幹線道路へと入って行きます。夜だと「常に車が追い抜いてくる」という状況ではないですが、逆にスピードが出ている車が多いのでちょっと怖い感じ。
途中、大師JC横にインドのタージマハル的な変な建物がありました。後で調べてみると交通安全祈祷殿というらしいです。そして暗くてよく見えない。
その通過後1キロもしないうちに、首都高速神奈川6号川崎線の入り口が姿を見せます。ここで大半の車がそっちへ流れるので、ここから先はぐっと走りやすくなります。
走りやすくなった道を快調に進んでいくと、前方に緩い登りが見えてきました。実はこれ、浮島へと続く橋となっており、眼下には海があります。(暗いのでわかりにくいですが、磯臭さで分かります)
そして橋を渡り切ると、今度は今日の主目的である花王の工場が現れます。工場なんて夜だと素人目にはどれがどれだか区別なんてつきませんが、先ほどの橋と同じく匂いで分かります。なんとまあ、めちゃくちゃいい香り。
ちなみにどれだけいい匂いかというと、
「うわーめっちゃ磯臭い。あ、下が海になってんのか」
→「ふああぁぁぁぁぁぁー!」
みたいな感じです。二人して走りながら音が聞こえるくらい深呼吸を始める始末。やっぱり花王は最強。はっきりわかんだね。
しかし幸せタイムも一瞬で過ぎ去り、再びガスっぽいにおいに包まれました。右手奥にキラキラした明かりが見えて一瞬「マンションかな?」と勘違いしそうになりますが、よく見ると工場群であることが分かります。
そのまま道沿いに走っていくと川島浮島JCTがあり、ここの手前の横断歩道で反対側、つまりもと来た道を折り返すことになります。(下のマップの赤丸の部分です)
がおかしくなってます)
ここで一時やんでいた雨がまた降りだしてきたので、早めに反対側へ。
今度は戻りながらたびたび立ち止まって、工場を見ていきます。
ただやっぱり雨の関係で曇った感じになってしまいます。やはりこの日は、自分たちの他に工場夜景を撮りに来ている人は一人も見かけませんでした。
あと写真を撮るのを忘れましたが、東燃の工場の表記もちゃんとJXTGエネルギーに変更されていました。独禁法とか大丈夫なのか私、気になります!
また、工場だけでなく夜の首都高や湾岸線もかなりかっこいいです。
ここでパンダが、さっきからずっと感じていた感覚の答えをポツリと言い当ててくれました。
「なんてこった、ここがTDSの新アトラクションだったのか(違う)」
と、しばらく写真を撮って回っているとパンダが「コンビニでカップ麺とか食べたい」と言い出したので、夜光の方に移動します。
もと来た道を戻りながら、ちょいちょい立ち止まって撮影。
そしてやはり橋の手前では、「ふああぁぁぁぁぁぁ!」と昇天。都民の森の途中(上川乗とか旧料金所とか)にも「香り補給所」なるものを作ってほしい。
千鳥町にかかる橋の手前にあるセブンで休憩。二人ともおにぎりとみそ汁で暖まります。
問題は熱くて全く飲めないこと。ならばと、先に具を食べることにしましたが、こちらも意外と手ごわいです。
時刻は午前1時半くらい。数十メートル先のファミマにはイートインスペースがありましたが、店の外で座り込みながらみそ汁を飲んでました。
補給も終わり、いざ千鳥町のほうへと走りだします。ここは先ほどと違い、けっこう車の通りが激しいです。路肩に小石などはあまりないですが、走る際は十分気を付けたほうがいいと思います。
橋を越えると間もなく、川崎港海底トンネルにぶつかるので、ここは横断歩道で2段階右折。交通量が多い上に、かなりとばしている車が多いので渡る時も本当に気を付けてください。ちなみにパンダはここで死にかけました。
右折してちどり公園にある歩行者用地下通路を探しますが、暗くてよくわからない上にGPSがアホの子なので道を1本間違えてしまいました。慌ててUターンしますが、先を走っていたパンダはターンが遅れてガードレールに挟まれたかなり細い歩道へ。その幅は人ひとりくらいしか通れないほどです。
「深夜だし人いないとはいえ、その細さ危なくない?車道出たら?」
そう言った数秒後、パンダが突然の大車輪。中国雑技団顔負けのダイナミックさで後輪は頭の高さまで上がり、パンダの姿がガードレールの輝きの向こう側へと消えました。
慌てて駆け寄ると、パンダが大車輪した場所にはひしゃげた金属板が。
これが歩道の真ん中に放置されていたところに、パンダが乗り上げたようです。
「うん、これは死ぬわ。てか本当にスピード出てなくてよかった。けがは?」
深夜とはいえ細い歩道を走っていたパンダも危ないですが、おそらく不法投棄と思われるこの金属板が他の場所にも転がっている可能性があるので、深夜の工場地帯を走る際は強めのライトと十分な路面確認を忘れずに。
幸い金属板を踏んだ前輪もパンクはしておらず、スローパンクもありませんでした。
「ちょっと良くないことが立て続けに起きてるし、一回落ち着こうか」
「….たしかにマシュマロにはクールダウン効果があると聞くな(※ありません)」
ということでマシュマロをパクパク。ちなみに深夜なので、やってることは「デブ活」に他なりません。
その後、ちどり公園にある地下通路を目指して公園内に自転車を押しながら入って行きましたが、街灯も何もなく草木が茂った公園内はハッキリ言って超怖いです。
15メートルほど進んだところで、2人して速攻で引き返しました。東扇島公園なんてルートになかった、いいね?
ただ、千鳥でなんだかんだと時間を使ったので、当初の予定を変更して羽田に朝日を見に行くことに。
今いる夜光から西に一直線に行って川崎駅に出たあと、対岸に渡って羽田を目指します。
川崎駅近くの橋を渡っている途中、段々と空が明るくなってきているのに気づきました。
それに伴って交通量も増えてきます。
多摩サイの東京側、特に羽田に近づくほど道が広くて走りやすいです。
しかし朝のランニングをしている方が多いので、スピードの出しすぎには注意した方がいいです。
夜景用にシャッタースピードを遅くしていたままだったので、思いっきりブレています。
ここを右折すると目の前はもう羽田です。
5時前に羽田着。
そして走っている途中に気づいたのですが、曇りで朝日なんてものはかけらも見えない。
また、しばらく羽田で休むと、気が抜けたのか一気に疲れが襲ってきました。具体的には「チャリ置いて、ハワイに行ってキラウエアの火口に飛び込みたいわー」みたいな。深夜明けってなんでこんなに眠いのか…..。
半ばグロッキー状態ですが、再び多摩サイに乗ってスタート地点の等々力へ。
途中でガス橋を渡り、神奈川側に渡っていきます。
また武蔵新城から輪行するか迷いましたが、どうせ途中までサイクリングロードなので自走を選択。
しかし府中あたりで魂が抜けて、やむなくコンビニ休憩をとることに。
ただここから輪行はなんだか悔しいので、再び自転車にまたがります。
気合でなんとか家に帰った後は、すぐに整備をして風呂に入って泥のように眠りました。
stravaで走行距離を見ると160kmくらいで、1年2か月乗ってきて過去最高の数値。GPSが狂っているので誤差はありますが、それでも乗り始めた当初の「多摩湖周回コース?無理無理死んじゃいますよ」状態から考えるとようやく自転車に慣れてきた感があります。
それでもブルべ1000kmを2日ちょいで走る人や、「走れない」と言いながら既にあっち側に行ってしまった人を知っているので、もっともっと走れるようにしていきたいと思います。
今度は夏ごろに東京湾周辺の夜景を撮りにいってみようと計画していますが、夏の湿気で夜景ってどうなのか不安なところです。
あとgarminと広角欲しい….。