天空を走る雪の回廊へ!国道最高地点・渋峠ライド!【後編】

前回のあらすじ

ハルヒルの試走の話し合いのはずが、何故か渋峠雪壁アタックの話になってた

当日草津に着いた直後、太陽神(自称)の力が暴走し、数時間前の噴火により草津側(殺生河原~三叉路区間)が規制される

「ここで諦められるか!」と万座ハイウェイを経由して、規制されていない万座方面から渋峠を目指す

三叉路に無事到着。絶景区間が始まって魂が抜ける←イマココ

 

 

【こちら渋峠ライドの動画になります。(読了後再生を推奨)】

 

 

いよいよ本命の雪壁へ!


超大雑把ですが、前回まではこんな感じ。ちょうど雪壁に到達する手前で終わっていました。
またここからはしばらくネタも無いので、真面目にレポートしていきたいと思います。

 

ちなみにさっきから言っている「三叉路」というのは、草津白根山のそばにある渋峠ホテル方面、草津方面、万座方面が接続するポイントのこと。
下の画像で言うと、草津方面の方へ伸びている道が今回通行止めになった道です。

ちなみにこの三叉路、今年一月にニュースにもなった本白根山の噴火場所のすぐ近く。

渋峠はこんな景色が360°に広がっており、乗鞍同様の「登っていても苦にならない」系の峠。
青い空に白い残雪と暗い山肌が良く映えています。



三叉路からも少し登りが続き、件の雪壁まではあとちょっと距離があります。
ただここら辺も東京都周辺では決して見ることが出来ない絶景が広がっており、すぐに登り切ってしまっては勿体ないのでちょくちょく降りては写真を撮りつつ進んでいきます。


写真を見ると分かりますが、雪の残る山肌が道のすぐ近くにそびえ立っており、完全に日本じゃない雰囲気。
ここだけ切り取ったら「ツールのアルプス山岳ステージか!」という感じ。もうただ走っているだけでくっそ楽しい。


前日から情報がありましたが、雪壁の一部が崩落して片側ずつの交通規制がかかっていました。
一定時間ごとに片側ずつ通っていきます。

ということで、ついに本命である渋峠の雪壁が目の前に!
今年は気温が高く去年と比べると少し低いものの、それでも三メートル以上はある雪壁に圧巻の一言。

一体この量の雪をどうやって除雪したんだ、と思うくらいの雪の渓谷にテンションが上がります。
自転車をおいてみるとその高さがよく分かりますね。



雪壁での写真を撮る人を撮る人。

先ほどあった片側規制のおかげで、車の交通量が制限されてシャッタ―チャンスにも結構余裕があります。
また三年連続で来ているじゅーのさん曰く「今年はやっぱり交通量が少ないね」とのこと。
やはり草津側の通行止めのせいで、関東からの観光客が登れていないという点もあるのでしょう。



よくTLにも上がっていますが、雪壁のエリアを上から見るとこんな感じ。
本当にどうやってあそこだけくり抜いたのか気になるほど、綺麗に道路の部分だけ除雪されています。

よくよく冷静に考えてみると、「雪壁エリアを上から見ている=また登りが続く」ということですが、周りの景色が桁違いなので坂が嫌いな自分でも走るのが苦になりません。

シチュエーション的には都民の森のラスト3km地点の例のつづら折りと似ていますが、みんもりでの「ええ…..これ登るの….?」みたいな絶望感は皆無。どれだけヒルクライムにメンタルが影響するのかよく分かるポイントでもあります。


雪壁での写真撮影を終えて、再び登りだします。
次の目的地は国道最高地点の石碑。そうです、ろんぐらいだぁす!にも出てきたアレです。


距離はそこまででもなくすぐに到着。
眼下に雪化粧をした山々がいっぱいに広がっています。


写真を撮る人を撮っているのを撮られる人(僕)。


渋峠と言えばこれ!
という一枚。ちゃっかり本体であるプーツムもサドルに乗っかって一緒にパシャリ。
ていうかここ標高2172mもあるんですね。




草津で通行止めを知った時には「渋峠は来年にお預けか…..」と意気消沈していたので、この大逆転はもう感無量です。


ハジメさんと、僕がトランポの際に触って「これ本当にアルミか!?」と驚愕したCAAD10のツーショット。
このCAAD10、DURA組だとメーカーの公表値で驚異の7.2kgというアルミにあるまじき重量(2015年)。
一度CAAD10の軽さを知ってしまった身としては、「僕のニローネ実は鉛なんじゃないの….?」と疑わざるをえません。


こちらはBMCとQさん。


と思ったらメンバーが一人増えました。
なんか「キー!」とか言ってそうなイメージですね。


ただこの石碑前は車の駐車スペースにもなっていて、タイミングが悪いと石碑の目の前に車が置いてあるということも…….。


石碑での撮影を終えて再び走りだしますが、昼食予定の渋峠ホテルはすぐそこ。
ここも人がとても多いです。


よく写真で見ていた県境にまたがる渋峠ホテル。
食堂は入り口を入って右なので、昼食は長野県でとることになります。



ポーズを取るハジメさんと撮影するむぎさん。


写真を撮る人を撮ります。


別角度から。


お次はいよいよ順番待ちをしていたQさんの出番。
結構細かに指示を出していて、一体どういう風に撮るのかと思ったら


これですよ。
おまわりさんこっちです。

渋峠ホテルでお昼ご飯!つべこべ言わずにカレーにしとけ!



自転車を重ねて停めていざ昼食へ!となったのですが、おじいさんが話しかけてきて長引きそうだったので僕だけシレッと退散。
ハジメさん、Qさん申し訳ないです….(てへぺろ)


やはりローディ―が多いと、こういうものもしっかり売られていますね。


渋峠ホテル(一階)の中はこんな感じ。


棚には手作り?のパンが売られています。
今Qさんが立っている前、棚の左に券売機があり、ここで食券を買います。
ただ時間が遅かったのか元々やっていないのか、メニューには書いてあるものの食券が買えないメーニューがちらほら。


買った食券を食堂の受け渡し口で渡します。


食堂の席はそれなりにあって全て埋まっているわけではありませんが、やはり人が多く料理が出来上がるまではそれなりに待ちます。
しばしの雑談タイム。


標高2000mオーバーだと寒いと思いましたが、席についてしばらくたってもさほど寒さは気になりません。(もちろん屋内ということもあるのでしょうが…..)


皆さん一心不乱にがっつきます。
実はQさんはサイクルキャップではなく、パンターニのようにバンダナを巻いています。
ニローネ時代から黄色でバーテープやガーミンのカバーを黄色で纏めるなど、パンターニっぽさがちょいちょい表れています。


ハジメさんもとい麺神は、渋峠でももちろんラーメンをチョイス。
が、しかしこの選択が後に悲劇を引き起こすことに……。


僕が選んだのはハンバーグカレーです。
個人的にカレーはさらさら系が好みなので、地味にうれしかったり。


またご飯食べながらしゃべっていると、話題は午後の予定の方へ。


「この後だけど、長野側を下り切ると道の駅があるからそこから登り返そうか」


「その登り返しってどれくらいあるの?」


「26km」

「!!!!?????!??!?!?」


「てことは登り返しに二時間半くらいかな」

 

いや、そうじゃないよ。
26km登り返しってなによ。「二時間半くらいかな」じゃないよ。

斜め向かいに座るむぎさんと あっちゃんさんを見ると、どうやら2人も同じことを思った様子。

 


「自分は途中で引き返そうかな……」


「自分も…..」

ゆるポタ観光ライドのはずが、突如として26kmの登りを敢行しようとする三人のメンバー(じゅーのさん、ハジメさん、Qさん)。

 

以前から感じていましたが、登れない詐欺したり、マジキチ高速ハムスターローラーしたり、ラーメンのツイートが異常に多かったり……..
もう我慢できません、声を大にして言ってやりましょう。

このひとたちあたまおかしい。

もうこの三人と一緒に長野側を下りきると100%返ってこれないので、僕を含めた三人は大人しく途中(渋峠ホテルから約7km地点)にある志賀高原熊の湯スキー場で折り返すことになりました。

永遠と斜度8%のクソ坂!?長野側を登り返す!


長野側ですが、こちらも優るとも劣らない絶景。
まだまだ雪も残ってます。


さて、ここからは7kmのダウンヒルなのですが、結構テンポよく降りて一度も止まらなかったため写真がありません。代わりにこちらのダウンヒル動画をご覧ください。

 

【渋峠(長野側DH)】


さて、無事に熊の湯でUターンすることになった三人。交通量はそこまででもない+路面が綺麗なので、特にヒヤッとする場面も無く下り終えることが出来ました。


しかし分かっていた事ですが、ここからBCに戻るためにはまた登りなおすしか道はありません。
ただ、ウインドブレイカーを着たままでは暑すぎるので、脱いで準備しつつ一息いれることにします。


三人とも準備が完了し、いよいよ7kmの登り返しへ。
今度は僕が先頭、むぎさん、あっちゃんさんと続きます。


こちら、なんの変哲もない地面……というわけではなくこの山全体で見られる雪解け水です。
実はこの渋峠の至る所にこのような雪解け水の流れがあり、アスファルトの上を流れています。

この写真のように道路を横切るように流れている場所も多いです。
登る時はたいして気にならないのですが、これが下る時になると撥ねた水が自転車やジャージ、脚を濡らして結構気になります。


長野側からの登りは、淡々と8%くらいの斜度が続く感じ。たまに斜度が上がる場所もありますが、基本は8%。坂のタイプとしては雛鶴ライドの復路時に登った裏大垂水峠と似ています。
たまーに直線区間で5%くらいに斜度が落ちるのですが、ずっと8%を登っているせいで5%でも平坦に感じるというローディ―あるあるが体験できます。


一度視界が開けたところで休憩兼撮影タイム。



休憩中に気づきましたが、ゴールはもうすぐそこ。
動画中にもチラッと出てきましたが、渋峠ホテルから長野側に少し下るとある「横手山ドライブイン」が写真中央に写っています(見にくいですが….)。
ちなみに、中央から右にかけて山肌にのびているコンクリートの建造物が、先ほど下ってきたトンネル区間です。



良さげなワインディングがあったので…..

わざわざ撮って頂きました。ありがとうございます。


さて、ここから一気に渋峠ホテルまで帰ろう!となったのですが、走り出してすぐによさげな撮影ポイントがあったので止まって頂くことに。
さっきの休憩からほとんど進んでいませんが、登り返し組が上がってくる時間を考えるとまだまだ余裕があるので大丈夫でしょう。



山に詳しくないので分かりませんが、立派な山々が遠くに見えます。




ということで、ようやくヒルクラ再開。


とは言っても、下ってくるときには全く撮影できなかったので、ここでもちょくちょく停まります。
一見全部同じように見えるトンネルも、よく見ると微妙にデザインが異なっています。






右側は断崖絶壁、仮にダウンヒルでミスって落ちたら100%助からない高さ。
また左側の壁が一部分だけ濡れているのは雪解け水によるものです。


渋峠ホテルまでようやく戻ってきたので、しばしインディ君orマーカス君としばし戯れタイム。
この二匹、実に人懐っこいのですが、次から次へと興味の対象が移り変わるため追うのが大変。


リードが繋げてあるベンチの下に氷があり、喉が渇くとちょくちょく飲みに戻ってきます。


で、いつものやつも。


やっぱりコレやらないとね、気持ちよくライドを終えられないよね。


土下座したり、むぎさんのカーボン車に試乗させて頂いたり…..渋峠ホテルでしばらく休憩した後はダウンヒルへ。
ここでもすぐに下ってしまうともったいないので、ちょいちょい立ち止まりながらシャッターを切っていきます。


ちょっと雲でかすんでいますが、ギリギリ草津の街が見えるかなと言った感じ。


雪壁周辺は特に雪解け水が川の様に流れています。
これだけ勢いよく溶けているのを見ると、今年の雪壁は結構寿命が短そうです。


こちらの写真、少し見にくいですが右手に見える山肌に先ほど走ってきたトンネルがあります。
改めて「すごい所に道を作ったなぁ」と感心しっぱなしです。


こちらは むぎさんが撮った一枚。写っているのはあっちゃんさん。
プロが撮ったダウンヒル写真みたいで、めちゃくちゃカッコイイです…..。僕も撮ってもらいたかった…..。


そうしているうちに、気が付いたら三叉路の所まで戻ってきていました。
草津側は未だ規制中。


三叉路以降は草木が邪魔で景色がよく見えないので全部スルー、一気にBCまで下り終えました。
駐車場についてから自分の自転車を見ると見事にこんな感じ。ダウンヒルで雪解け水の上を走ると、その水が飛び跳ねて乾燥してこうなります。
雪解け水と聞くと「おいしそう」「キレイ」と感じますが、現実は非情です。


また木製の手すりについているのは、なんと硫黄の結晶。
実はこの駐車場、結構な硫黄の匂いが立ち込めており、人によっては気持ち悪くなったりしそうです。ちなみに僕は嗅覚がぶっ壊れているので、すぐに気にならなくなりました。

長野側26kmを登り返してきた3人の末路とは…..



まだ他の三人が登り返し中なので、しばしの間ツイ廃と化します。
日差しが昼頃よりもすさまじく、日向に居ると皮膚が痛くなるレベルなので影でポチポチ。


むぎさんとあっちゃんさんの2人も、登り返してくる三人を待ちます。

と、その時。

「あ、Q様帰ってきた!」

遠くの道を見ていたむぎさんが見ている方向に、おなじみのシルバーのBMCに乗ったQさんの姿が。
どうやら一番乗りはQ様のようで……….


「ぐはっっっ」


「!!??!?!?!?」


ドサッ…….


チーン……..

という感じで、ようやく帰ってきたQさんは満身創痍。渋峠ホテルからはずっと下りのはずですが、ヒルクラ時のように呼吸は乱れて喋るのもままならない状態。

一体何があったのか聞いてみると、


「もう無理…..26km延々と8%から斜度が落ちないのよ……ずーーーーーーっと8%で登りっぱなし。マジでキミら途中で引き返して正解…….」


「1800mまで登ってきて、『あと300mで渋峠ホテルだ!』って思ったらね……何故か一度下らされてね…….途中のスキー客の応援が無かったら天に召されてた…..」

どうやら長野側の登りは、かなり登れる人のはずのQさんが、こんなボロボロになるほどの峠のよう。途中でUターンする道を選んだのは、やはり英断だったようです。

と、そこへ見覚えのあるKUOTAのじゅーのさんが降りてきました。
が。


「なんで全く息切れてないんや!やっぱり登れない詐欺か!」


「いや十分きつかったわよ」

そうは言うものの、ようやく息が整ったQさんとは対照的にじゅーのさんは意外と平気そう。
やはりこの方の登れない詐欺は本当だったようです。


「てか、登ってるときに『こんにちはー!』って挨拶されたんだけど、もうズタボロすぎて『チャー!』ってマイケルみたいな返事になったわ…..脚痙攣してたから下りはもう漕がなかったし」


「下りはフル加速したわよ」


「聞きました?これが登れない詐欺の人の言葉ですよ」


「下りは俺のステージだからね☆」

という感じで話しつつ帰りの支度を進めていると、ついに最後の一人であるハジメさんが帰還。
こちらもつくと同時に地面に座り込みます。


「もうホントに無理。途中でハンガーノックになったし…..昼ご飯やっぱりカレーにしとけばよかった」


「俺、途中でチャリ担いでゲレンデまで入って行ったからね、飲み物なくて死にそうで」


「補給できないからね」


「そうそう、途中に自販機すら全く無いんだもん」


「次自販機あったら止まるか、って思ってから何キロ走ったことか….。13km地点でもう脚ガクガクなのに、ここからヤビツ一本と思うと心が萎えたわ」

ちなみに、この日のSTRAVAの高度グラフがこちら。

こちらは僕の高度グラフ。途中で引き返したところでちょうど線対称のグラフになっています。長野側の登りだけを見ると大体450mくらいの登りですね。

そしてこちらが同じ日のじゅーのさんの高度グラフ。

デデドン(絶望)
何だよこれ超級山岳かよどんだけ深い谷底から登ってきたんだよって言いたくなるような見事な谷が出来ています。
僕たち三人が引き返したところが矢印で示されていますが、ホントにここで引き返してよかったなあって思うレベルです。

という事で結論。

ちゃんとコースは予習しておきましょう。

 

こうなります。(戒め)

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