ローディーでも納得できるプロテクターのススメ・DAINESE【WAISTCOAT SOFT FLEX MAN 】

今回は、ロードバイクに乗っている方なら誰しもが一度考えた事のあるテーマについて。
この間、ロードバイク仲間の一人が落車骨折したのを知って記事を書いてみました。

 

サイクリストの安全装備は?

と言ってもすでにタイトルで理解していると思いますが、今回のテーマはずばり「安全装備」。
多くの人がロードバイクに乗り始めた際に感じたと思いますが、

「こんなにスピードが出る乗り物なのに、安全装備がヘルメットオンリーっておかしくない!?」

というもの。


まず、バイク乗りの方はまあ分かります。
自転車以上に高速の乗り物ですし、このようなプロテクターが無ければ落車時にサヨナラバイバイということも自転車以上にあるでしょう。


またMTBのダウンヒラーにも必須なのも理解できます。
およそ人が下ろうとは思わない荒れた急斜面を駆け下りてくスポーツですから、こういった厳重な装備は必須です。

 

じゃあ、ロードバイクは?と言うと……

ふぁっ!?

パンターニさんもアームストロングさんもプロテクターどころかヘルメットすらしてないやんけ!!??
そんなんでダウンヒルミスったらほぼ100%タヒるやん……。

というように、常に高速下にあるスポーツにも関わらず、自転車の安全装備は圧倒的に貧弱。
というか何もねえ。

最近は安全志向の高まりからプロでもヘルメット着用が義務付けられていますが、一昔前はダウンヒルやゴール前スプリントの時のみ被るという、今では考えられないスタイルです。

 

しかし、これはロードバイクに乗る方々の頭のネジが吹っ飛んでいるわけではなく、ひとえにロードバイクという特性によるもの。
自転車でのパフォーマンスを考える指標の一つに「パワーウェイトレシオ(以下PWR)」がありますが、これが自転車の安全装備の貧弱さに直結しているのです。
(PWRをすでに知っている方には不要ですが、ようは出力重量比のこと。
例えば、普通にロードバイクに乗って坂を登るのと、2Lペットボトルを5本ほど体に括り付けて登るのではどっちが楽でしょうかということです。もちろん前者)

自転車は自らの力を使って進む以上、出来るだけ重量を減らしたい。
しかし、万が一の時を考えると安全装備は多く持ちたい(重くなる)。

 

つまり、PWRと安全装備のバランスを考えた時、現代のロードレースの妥協点はヘルメットのみとなっているということ。我々アマチュア、というか業界の流れは、やはりプロの影響を強く受けますから、UCIが「ロードレーサーにプロテクター装着を義務付ける」と言わないかぎりは、おそらく主流はヘルメットオンリーのままでしょう。

が、しかし。
それでも、「ヘルメットだけだと不安…..」「でもライダースーツみたいな重たいプロテクターはしたくないし….」という意見があるのも事実。

「実写版 弱虫ペダル」の滝川英治さんのように十分に気を付けていても、一度の落車で脊髄損傷となることもありますから、やはりもうちょっと安全対策はしたいというのが僕の本音です。というか僕も一度落車で右手首骨折していますし….。

 

DAINESE【WAISTCOAT SOFT FLEX MAN 】とは!?

と、かなり前置きが長くなってしまいましたが、いよいよ本題。
タイトルにもあったDAINESE【WAISTCOAT SOFT FLEX MAN 】、購入してから7ヶ月使用した感想も交えての紹介になります。

バイクに乗る方やスキーヤーの方はご存知かもしれませんが、このメーカーは「ダイネーゼ」と読みます。

そして今回僕が紹介するのは、スキー用のベスト型プロテクターのWAISTCOAT SOFT FLEX MAN

僕がこちらを選らんだ理由は軽快性。
一応このメーカーにもMTB用のプロテクターはありますが、腕まで全部すっぽりと覆うタイプのものしかなく、到底夏場には着用できません。

また、このプロテクターを購入した理由が「落車時に首から腰を強く打った時に備えて」だったので、
このようなベスト型になりました。これなら夏でも着ることが出来ます。それに肩から下が無いので、プロテクターにありがちなガチガチの固定感も全く感じません。

ちなみにバックプロテクターの衝撃吸収テスト結果は、安全基準の最高位Level.2( 欧州安全基準CE – EN 1621.2 LEVEL.2)をパスしているらしい。
と言われても「?」となりますが、具体的には衝撃の約82%を吸収し、約1/5まで軽減するレベルだそう。
こう書かれると「おおー」となりますね。

また、こちらのプロテクターの厚さを測ってみると24mmと結構厚いです。最近流行りの25cタイヤより若干薄いくらい。

となると次に気になるのは重さ。
さぞかし重いのだろう….と思いますが、測ってみるとまさかの660g(輪ゴム分の3.5gを引いています)。

500mlペットボトル+αくらいの重さですが、実際は着るようにして背負ってしまうので重さはほぼ気になりません。
また、150kmを越えるようなライドの後半になってきても、着ている感はありますが肩が凝ったり腰が痛くなったりということも皆無です。

 

広げてみるとこんな感じ。
縦に長いので、首から腰まできっちりカバーしてくれます。

左右にあるのは、両脇腹を覆うプロテクター。


前から見るとこんな感じです。

じゃあ実際着てみるとどうなのよ?というと….

背中をよく見てみると、バックプロテクターがジャージ越しに確認できます。


山に行くときは必ず着ていきますが、一緒に走る方々から「下に何着てるの?」と聞かれた回数は一、二回ほど。ほとんど目立たないみたいです。


また横から見ても、「プロテクター入っていますよ感」はあまり感じません。
着ぶくれしたくない!という方にも結構おススメです。

というわけで、DAINESE【WAISTCOAT SOFT FLEX MAN 】いかかだったでしょうか。
少し値が張るのと、使用後の手洗いがちょっと難点ですが、重量・軽快性を考えると身軽でありたいローディ―でも納得できるレベルでまとまっていると思います。
(プロテクターの信頼性に関しては、着用し始めてまだ落車したことがないので何とも言えませんが….)

 

最後に

日々の自転車生活は楽しいものですが、何時事故に遭うか分かりませんし、もしかしたら生涯無事故でい続けられるかもしれません。
しかし、いざ事故が起きてしまった後に「あの時もう少しだけブレーキをかけていれば…..」と後悔してもどうにもなりませんし、万が一の事態に備えておくのも立派な選択肢の一つだと個人的には考えています。

特に「ブレーキだけは上位モデルにした方がいい」「ヘルメットは絶対被る」という安全意識は結構この界隈では有名ですが、「バックプロテクターを着る」という考え方も広まれば良いなと。

あと一応断っておくと、今もへルメットは不要と考えている方もいますし、プロテクターなんて意味がないと考えている方も多いと思います。それはそれで個人の自由ですから、反論するつもりはありません。

ただ、薄いジャージの内側に一枚着ておくことで、万が一の時に助かる可能性が上がるかもしれない、ということ。「もしも」に備えて損は無いです。

 

ということで以上、DAINESE【WAISTCOAT SOFT FLEX MAN 】の紹介でした。

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